活動方針
ACTIVITY POLICY

活動方針

2023年度大学同窓会活動方針

 大学同窓会はいま大きな転換点に立たされています。地域、職域支部の懸案となって久しい高齢化つまり若い担い手不足は、コロナ禍によって一段と加速し、同時期に顕在化した新卒者の入会辞退の動きも重なり、同窓会活動全体の停滞感につながりました。新年度は、この長いトンネルから抜け出す「新生元年」と位置づけ、さまざまな活性化(リスタート)策に取り組みます。
 定期総会を5月、懇親会を11月に開催する分散方式への変更を始め、地域、職域支部に属しながらも異業種交流や新しい活動・交流が自由にできる機会の創出等、同窓会本部・各支部のより一層の連携ができる新しい試みに挑戦します。
 いずれも若年層をはじめとする新たな層を巻き込んだ試みです。同窓一丸となった理解と取り組みをお願いし、以下の活動方針を提起します。

① 定期総会は5月、懇親パーティーは11月にキャンパスで

 昨年7月の総会における集中議論で要望が多かった「若い同窓が集まる機会を」「学院キャンパスで再会したい」などの声を受け、昨年11月の正・副会長、理事、監事会議(以下「大学理事会」)で「今年の総会は5月20日(土)の午後、懇親会(パーティー)は秋の大学祭期間中のホームカミングデーに合わせてキャンパス内で実施する」との方針を打ち出しました。
 ホームカミングデーについて、学院は昨年から従来の卒期限定を全ての同窓生を対象に大学祭期間中に実施することへ変更しました。これに合わせ大学同窓会も昨年、23年度実施の懇親会の予行演習を兼ね、ホームカミングデーを学院との共催事業とし、チャペルでの式典後、百年館で同窓生集いの場を開設。様々な卒期の同窓生が歓談する場の提供を行いました。
 今春発行予定の会報90号では、中・高・大それぞれの同窓生が次の10年を見据えた同窓会活動、「行ってみたい総会」や「読んでみたい会報」について熱く議論を行っていますが、そこにも今後の同窓会活動の在り方、若い世代へどのように繋いでゆくかのヒントがあります。そうしたヒントを様々なイベントで生かしていきたいと考えます。

② 組織活性化へ「リスタート委員会」立ち上げ

 大学同窓会はここ数年、活動拠点である地域、職域支部での高齢化(若い担い手不足)が深刻化し、また2019年春以降続く新卒者の入会辞退問題も追い打ちをかけ、同窓会運営の根幹を左右する深刻な問題となっています。さらにコロナ禍の行動制限に伴う活動の停滞は、「対面による親睦・交流」を原点とする同窓会活動の活気を急速に奪っています。
 この3年間で急速に冷え込んだ同窓会活動の原点を改めて見つめ直し、かつての活気を取り戻すため、さらに学院・大学の発展を支える体制の再整備のためにも、新年度はまさに同窓会再出発の正念場となります。
 その具体策を策定するため、これまでの正・副会長、理事、監事会議の在り方を抜本的に見直します。見直しの手法については、正・副会長、理事、監事会議のメンバーを中心に「リスタート(再出発)委員会」を立ち上げ、以下の5点を中心に課題解決のための方策などを議論していただきます。

・ 若者の同窓会離れ

・ 在学生支援の在り方

・ 同窓会活動拠点としての支部の活性化

・ 同窓会組織の学院への提案機能の再検討

・ 連合同窓会の一体感の醸成策

 リスタート委員会は、テーマごとに正・副会長、理事、監事会メンバーの中からと広く各界で活躍している同窓生をメンバーとした少人数で構成し、拡大事務局会議として月1回程度開催を予定しています。改善策はHPの活用などスピード感をもって実施に移す考えです。

③ 支部の枠を超えた提言集団も

 リスタート委員会に同窓会の組織や活動内容の見直しを検討していただく一方で、地域、職域支部にそれぞれ属しながらその枠を超えたメンバーで構成する新しい活動・提言集団も新年度に立ち上げます。
 同窓会活動の抜本的活性化策のひとつとして昨年打ち出された「福岡支部(仮称)」設立構想の議論を経て結成にこぎつけたものです。
 自ら所属する支部の有無にとらわれず自由に参加できる異業種交流的な集まりです。それぞれのメンバーが独自のネットワークを広げて会全体の拡大を目指すと同時に、リスタート委員会とも定期的な意見交換も行いながら、同窓会活性化に向けた提言集団(アイデアバンク)としての役割を発揮していただきます。
 当面は、今年度から分散開催される「定期総会(5月予定)懇親会(11月予定)」の企画、運営方法について検討するほか、①在学生との触れ合いの場の拡大②従来の在学生支援の在り方の見直し③地域、職域支部の若手会員の入会促進とリーダーの育成、などについて意見交換を行い、時にはリスタート委員会への提言も含め議論していく考えです。

④ 同窓会の存在を広く知らしめ、在学生の「心」に響く支援を目指す

 2021年の海外派遣留学制度50周年を記念し海外派遣留学生に給付した奨励金は、多くの留学生に対する同窓会の支援の意義を明確化したと考え、今後も積極的に同窓会の存在感を訴える支援策を展開したいと考えます。
 一方、長い歴史をもつ「西南学院自治会」が「学友会」へと生まれ変わることになり、自治会費の配分方法が変わる節目に、同窓会として効果的な在学生支援を打ち出したいと思っています。好評だった昨年の海外派遣留学生への支援と同様、かゆい所に手の届く「役に立つ同窓会」をより多くの学生に実感してもらうため、本年度は以下の点を中心に支援策を組み立てます。

(イ) 海外派遣留学生に対する支援
 コロナ禍でも海外への渡航は徐々に拡大しつつある。西南学院の国際的な人材育成策とも呼応する、海外派遣留学に挑戦し、国際間の相互理解を深め、その経験を生かして将来本学の卒業生として様々なフィールドでの活躍を期待して、奨励金を昨年同様給付する。

(ロ)職業選択の場で役に立つ地域情報の提供
 職業選択が多様化する中、九州にそして地域に西南学院卒の人材をより多く確保するため、2023年学院主催予定の「修学懇談会地方開催」に地域支部を含めて参加し、地域(故郷)でのOBOGの皆さんの活躍や就職先の紹介等効果的な情報提供を行う。同窓会と学生(保護者)との接点を増やし、これまでの就職支援を基本的に見直し、「この話を聞いて助けられた」「この先輩に出会って良かった」「わが故郷にもこんな会社あった」と思わせる支援を検討、実施する。

(ハ)部活など課外活動への助成支援
 同窓の「絆(きずな)」を形成するうえで、主要な役割を果たしているのが、部活などの課外活動。自治会組織が学友会と変更されても同窓会として、より多くの学生に経験してもらいたい考えに変わりはない。この絆が豊かな心を育み、域・職域での同窓会活動へ参加する精神的な土壌となっている。今後も部活の奨励、振興には従来通り支援を惜しまない。

⑤ 西南ブランドの向上へ「教育課程見直し」を応援

 これまでの支部訪問でも2023年春から本格実施される大学による「教育課程見直し」については進捗状況を説明し、支部からも大きな関心が寄せられました。卒業生を勇気づけるのは、何よりも母校が輝く存在であることであり、具体的には母校の継続的なブランド力の向上です。
 新しいカリキュラムの導入は、優秀な卒業生を輩出しその仕事ぶりが地域、企業で評価を高める。そして、そのことが回りまわって優秀な受験生の誘引につながるという好循環を連続的に描き続けることが重要だと考えます。
 時代と共に学生の気質も様変わりしていますが、同窓会は今後も大学が進める「教育課程見直し」の本格実施に強い関心を持ち、同窓会からも可能な限りの支援をしていきたいと考えます。

以  上

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